このレビューはネタバレを含みます
「アリゾナの歴史に名を刻んだ男」
「政府相手に大勝負を仕掛けた男」
「アリゾナのバロン」
その名も『ジェームズ・リーヴィス』
長い年月と、大掛かりな偽造工作によって架空の人物「アリゾナ初の男爵ミゲル・デ・ペラルタ」を造りだし「フェルディナンド6世から土地を賜った」と主張。
ご丁寧に偽物の子孫"ソフィア"を見い出だして上流階級の作法を身に付けさせた上で結婚。
米国政府に対して土地の所有権を要求し裁判を起こしたジェームズ。
妻の献身的な愛を実感したジェームズは、妻への愛ゆえに心を動かされて、内務省勤務のグリフに自らの悪事を告白。
が、すでに証拠が挙げられており有罪に。
ジェームズは暴徒化したアリゾナの民衆から襲われる。まあ当然。
《ジェームズの計画と実行》
・古書を研究
・偽造技術を学ぶ
・外国語を習得
・上流階級の作法を身につける
・碑文を偽造(ペラルタ男爵の所有地とする)
・チワワ州記録保管所でペラルタ家の家系を作り上げた
・3年かけてフェルディナンド6世の土地台帳を偽造
・マドリード城の土地台帳の複製本を偽造
~以上全ては無駄骨に~トホホ
1884年3月23日。懲役6年。
1890年3月25日。刑期を終えて出所。
迎えに来ていたソフィアと感動のご対面。
ものすごく丁寧に説明してくる。
本を読み聞かされているような感覚。