浮世絵から抜け出したかの様な
妖艶の美貌。
非情な眼差し。
冷酷な笑み。
無慈悲なあしらい。
したり顔でくゆらす煙草。
狡猾にして卑劣。
手段を選ばぬ独占欲。
蛇蝎の如き好色漢。
東洋の神秘がもたらした
邪悪の化身。
日本が世界に遣わした
魅惑の堕天使。
―――それが、俺達の大兄貴・
早川雪洲が演じる悪の日本人、
ヒシュル・トリだッ!!♪
但し日本版では、21世紀の現在
においても、“日本人の骨董商
ヒシュル・トリ”が、“ビルマ人
の象牙王ハカ・アラカウ”という
設定に差し替えられている。
当時は「国辱」として、随分と
内外の怒りを買ってしまったと
いう事だけど、後世において
雪洲の功績が高く評価されて
いるのは周知の通り。
“チート”=“欺瞞者”とは、
本作では、妻のイーディスを
指したものらしいが…
ネット世代の俺達が、本作を
観る前に想像する内容は、当然
違うよな!?
そう、それは…
――― 雪 洲 無 双
コレ以外に、無しだッッ!!☆
クライマックスで暴徒と化した
聴衆が雪洲に向けた殺意は実に
ヤバかったが、彼ならば圧倒的
能力をもって華麗に切り抜けた
に違いないだろう。♪
ぜひ一度、雪洲出演の
『ヨシワラ』(1936)を御覧
頂きたい。
本作から20年の50歳にして、
人力車、船漕ぎ、パルクールと
驚異的な運動能力を披露!
当時の日本人達は、彼に惜しみ
ない賞賛を贈ったに違いない。
さあ、俺達も!今この場から、
雪洲兄貴、雪洲先生を讃えよう
!!♪