エイガスキー

コクリコ坂からのエイガスキーのレビュー・感想・評価

コクリコ坂から(2011年製作の映画)
4.0
惹かれ合う少年少女が実は……みたいな話。
原作は少女漫画雑誌に掲載されていた漫画。

アニオタはこういう、いかにもな恋愛話が大嫌いである!(ど偏見)

ということであまり評判がよろしくない本作だが、自分はこの作品は割と好き。
恋愛話の部分はどうでもいい。
この作品で一番見るべき部分は「カルチェラタン」である。

学生が主体となって運営責任を負い、そこに立ち入れば大人子供先輩後輩関係なく「人間同士」の対話が行われる。
教師ですら権威、権力、権限を失い、「学校」の本来あるべき本当の姿がある。
改築に次ぐ改築で建物の中身はまるで迷路のように複雑に入り組んで、様々な秘密のルートが先達から継承されている。
そんな素晴らしい創造物を見れるだけでこの映画を見る価値があると思う。

wikiで調べるとフランスにカルチェ・ラタンという地区があり、学生街として有名だそう。
五月革命の時は反体制学生運動の中心地であったという。
ジブリや宮崎駿に詳しい人なら多分ここでもう気づくと思う。
宮崎駿は学生時代どんな学生だったか。
なにをモチーフにカルチェラタンが作られたか。
いやこれゴローちゃんの監督作品だから。
なんでここまで親父の影が強いんだ。
ゴローちゃん……残念だけどあなたは凡才でした……。
ローニャはまあまあ良かったけどアーヤは最悪だったよ……。

また、『映像研には手を出すな』に登場する「芝浜高校」はこのカルチェラタンがモデルかもしれないと自分は思った。