たてぃ

ニキフォル 知られざる天才画家の肖像のたてぃのレビュー・感想・評価

4.0
またしても映像美のあるポーランド映画に出会えました♪( ´▽`)そして、主人公の老人男性を演じたのが80歳代のポーランド女優さんと観賞後に知ってビックリwww

ニキフォルという画家の晩年を描いた作品で、その無名な画家を世間へ知らしめたマリアンという男の物語。1960年、共産主義国家のポーランド南部、役所での美術関係の仕事をしているマリアンの家に入り込み、彼のアトリエで絵を描いては観光客に売るニキフォル。普通ならば追い出されるはずがニキフォルの才能に惚れ始めたマリアン。しかし、ニキフォルという男はコミュ力0で感謝の念などこれっぽちも感じない畜生な野郎であって…

あの時代のポーランドは共産主義国家で表現の自由などない時代…それでも必死に生きようとする人々…その一方で希望を見いだせない人もいて…この作品では悲壮感はほとんど描写されていないのですが、ただわずかですがそういうのが見え隠れして…例えば、マリアンの娘たちの会話でも表現されていたり…またそれだけ余裕がないため、他人を労わる気持ちを持てない「寛容のない社会」というのも感じたり…監督が表現したかったのは「マリアンのように他人を労わる気持ちを持て」だったのではないでしょうか。

1960年代のポーランドが舞台の作品はこれで4度目ですが、全て当たり作品でしたwもっと見たいなぁ、ポーランド映画…(^_^;)
たてぃ

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