香港無双レビュー！レスリー・チャン、チャウ・シンチーが唯一共演した爆笑コメディ！！

愛人持ちの長男、ゲイっぽい次男、人気DJで女狂いの三男と三人の兄弟がいた。そんな家族が大騒ぎったら大騒ぎ！

チャウ・シンチーとマギー・チャンが、カップルの役で、エッフェル塔逆さ吊るしなるアクロバティックなキスをしたり、2人でひたすら『ゴースト／ニューヨークの幻』のパロディをしたりと楽しい一作。チャウ・シンチーによる、『ターミネーター2』や『欲望の翼』のパロディも楽しい。2人が東京に来る画も新鮮だし、チャウ・シンチーの浮気相手が、ロレッタ・リーだったりと配役豪華！

レスリー・チャンは、ひたすらナヨナヨしたゲイっぽい男性ですが、男勝りな従姉妹のテレサ・モウに惹かれていきます。長男のレイモンド・ウォンは、愛人を囲んで妻のサンドラ・ンを蔑ろにするけど...的な話です。
レイモンド・ウォンは、旧正月映画の帝王で、『僕たちは天使じゃない！』や『幸せはイブの夜に』など、数多くの旧正月映画を製作して、最近では『イップ・マン』のプロデュースまで手掛けた才人です。

香港では、ジャッキーの『ツイン・ドラゴン』や『ポリス・ストーリー3』を大幅に上回るメガヒットをしたそうだけど、正直なんで？と言いたくなった。笑
アクション超大作よりも、ナンセンスコメディの方がウケる、香港ならではのお国柄なんでしょうね。

なんでも韓国で公開されたバージョンは、レスリー・チャンのアクションシーンなど未公開シーンがかなりあるそうで、もはや海外版Blu-ray個人輸入するしか見る方法が無い！当時の香港映画は、国別でバージョン違いがあるので、いつか見比べてみたい！

1990年代ならではの、ハッピーゴーラッキーな旧正月映画でした！

オネエのレスリー、ちょう可愛い！そりゃ可愛かろうと予想はついてたけど実際見たら想像以上の可愛さ。仕草のひとつひとつがキュートである。もう可愛いしか語彙がない。覇王別姫の痛々しいまでの「女性らしさ」とは違ってこちらはレスリー本人も明るく楽しそう。

若いチャウシンチーは美形だな～。役者シンチーは懐かしい。出演パートは彼の独壇場だった。

レスリーとテレサモウはあのまま男女入れ替わらず、ありのままでよかったんじゃないかな。今なら絶対そういう終わり方にするよね。"電気ショックで性別を矯正する"というギャグは今見るとアウト中のアウトである。

でもまあ香港のお正月映画って楽しいなあ。高橋留美子のテンションを思い出す。ちゅどーん！！って言いそうだもん、この映画のレスリー。

レイモンド・ウォンの「僕たちは天使じゃない」のセルフリメイクだそう。
かつてユンファが演じていたオネエキャラの次男役を今回演じるのはレスリー・チャン。もうこれがすごくかわいいんだなぁ。こんなに優しくて素敵なレスリーを新年早々観られて幸せだった…！
ただテレサとレスリーの結末はあれが正しいのか少し疑問だったけど。
「欲望の翼」以外に、米映画ネタも多くて楽しかった。