ペコリンゴ

蜂女の恐怖/蜂女の実験室/スズメバチ女のペコリンゴのレビュー・感想・評価

3.1
記録。
恐るべき若返りの代償。

ロジャー・コーマン監督のTHE B級SF映画。ジャケ写のインパクトに心躍りまくるものの、残念ながらこんなクリーチャーは出てこない。

化粧品会社の社長兼広告塔の女性ジェニスは売り上げ減の原因は彼女の老いにあると社員から指摘されてしまう。歯に絹着せぬにも程があるが、これに傷付くと共に業績向上を目指すジェニスはローヤルゼリーを濃縮した怪しげな薬を注射し、若返りに成功するのだが…。

若返りたい。
ある程度歳を重ねると自ずと湧いてくる願望。特に女性がその欲求に敏感であるのは今も昔も変わらないようだ。そこに着目したロジャー・コーマンが創り出したのは何とも痒いところに手が届かない本作。

シンプルながらB級SFとしてはなかなか良くできたプロット。言うなれば、誰しもが抱く欲望が招く悲劇。上手い話には裏があるワケだ。一方で肝心の蜂女が登場するのはかなり遅めで活躍自体も少ない。一番見たいものをあまり見せてもらえないのはかなり寂しい。

しかも時代と非常に少なかったであろう予算を考慮しても蜂女のビジュアルがショボすぎる。ジャケ写の絵は公開当時のポスターのようだけど、当時の観客も騙された!と思ったんじゃないかな。

この蜂女より『仮面ライダー』に登場するショッカー怪人、蜂女のほうが全然イケてますよ。客を騙すことはしませんし(笑)