Sai

セイジ 陸の魚のSaiのレビュー・感想・評価

セイジ 陸の魚(2011年製作の映画)
3.5
音楽と映像がいい。
全体的にじっとりしている、夏の温度。
時々不穏な空気が感じられる。

セイジ=陸の魚=生きることを諦めた人、らしい。
他の人よりも感度が高く、敏感で色々なことが見えすぎる。
苦しさや悲しさを一身に受け止めてしまう。
鈍感な方が生きやすいとは世知辛いな。

セイジと主人公をバーカウンターが隔てているシーンが印象的。
セイジに当たる照明のせいもあり、彼がこの世から切り離されてしまっているかのように見える。セイジが何を見つめていて、何を思っているのか。佇まいや目の表情から汲み取ろうとした。どうしても人間離れしているように見え、神様、のような…達観しているからだろうか。
だから、意外だったのは彼も笑顔を見せること。

お見舞いのシーンはセイジなりの寄り添い方なのかな。
もう少し彼の内面に迫れたらと思う。
エンドロールの音楽がまた良かった。
Sai

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