同監督の1979年製作“The Demon”のページがないのでここに。

頭にビニール袋という死体、無言/無表情の殺人鬼造形、南アフリカ映画界による「ハロウィン」や「暗闇にベルが鳴る」の涙ぐましい亜流。だが殺人鬼が闇のなか全力で被害者を追い、肩に担ぎ拉致した後に殺害、その剥き出しの暴力が目に焼きつく。物質による物質の破壊。それも、殺人鬼の死=風呂釜への俳優の慎重な倒れこみで惨めに終るが。

監督のパーシヴァル・ルーベンスは、南アフリカで「ブラック・ホステージ/人質奪還」や「近未来世界大戦サバイバル・ウォーズ」などジャンル映画を作り続けた人物。彼が居なければニール・ブロムカンプ、ドノヴァン・マーシュ、“Gaia”のJaco Bouwerらは生まれなかったかもしれない。そんな敬意も自然と消える「正しい」C級ホラー。