めちゃめちゃ面白かった!
これは埋もれさせるにはマジで惜しい作品。
もうね、
最初から最後まで不穏感がすごい。
中盤まで、誰一人信じられない感といい、
いつ何が起こるかわからない切迫感といい、
一瞬たりとも目が離せないこの感覚!!!!
アンドレ・ド・トス監督はもっと評価されていい。
そして何よりも、その不穏感を加速させてる最大の要因、
あのエリーシャ・クック・Jr.!!!!
戦慄のサイコパスの塊。
導火線がもう極限まで焼き切れた状態のダイナマイトみたいな一触即発感やばい。
情けない男の役ばっかりで見てきたけど、
いや、今回も情けないのは情けないんだけど、
サイコパス役が似合いすぎて、こっちでスターになれたのでは?
ピーター・ローレが邪魔だったか…
さらにトーマス・ミッチェルがいかにも悪役然として鎮座してるから、
シドニー(ミッチェル)に誘われてハラハラ、
クリーヴ(クックJr)に誘われてハラハラ、
そして叔母についてもさ、当然観てるほうはいろいろ想像はついてるとはいえ、
「母のダンス」について言及した時のあの確信!
そしてその後の孤立感!!!
エンタメとして最上級ですわ。
終盤のねー、
ちょっと無理に御都合主義な展開がアレなんだけど、
でもまああれはあれで仕方ないのはある。
クックJr.が全ての面で最後までクックJr.らしかった。
ゴシック・ホラー調の古い洋館での奇怪な出来事が、
フィルム・ノワールの陰影の強い撮り方と相性良すぎて、
最後までハラハラが途切れないまま続くのはホントに秀作。
こういう作品が日の目を見ずに埋もれてるんだとしたら勿体ないわ。