ダイアー教授

モール★コップのダイアー教授のレビュー・感想・評価

モール★コップ(2009年製作の映画)
3.9
題:興行収入200億円の隠れたヒット作
製作:2009年、アメリカ
監督:スティーヴ・カー
脚本:ケビン・ジェームズ
原題: Paul Blart: Mall Cop
出演:ケビン・ジェームズ、ジェイマ・メイズ

コメディアンのケビン・ジェームズの脚本・主演作。
アメリカでは200億円以上を稼ぐ大ヒットだったらしいが、日本では劇場公開すらされていない。

ヒットの割に批評家たちの評価もFilmarksのレビューも芳しくないが、
私は好きだ。

どんな職業でも、それが本当にやりたい仕事ではなくても、
一生懸命やっていれば報われるのだ!
というテーマを内包している“泣ける映画”である。

4つにまとめてレビューします。

1.パロディ
『ダイ・ハード』のわかりやすいパロディ。
人質立てこもり事件に主人公が単身で挑む設定、肉親が人質になる展開、
『ダイ・ハード』はクリスマスで、本作はブラックフライデーになっている。

2.弱点
主人公ポールは低血糖症が弱点。
この持病のせいで警察官になる夢を阻まれて、ショッピングモールの警備員をやっている。
劇中でも、ここぞという肝心な時に持病が足を引っ張る。
サムソンの髪、ジークフリートの背中、スーパーマンのクリプトナイト、ハットリくんのカエル、毒々モンスターのアンチトロマトン等々、
主人公の弱点は話をオモシロくするのだ。
ここはウマいなと思った。

3.リチャード・ジュエル
本作鑑賞の数年後にイーストウッド監督の『リチャード・ジュエル』が公開され、私は「リチャード・ジュエル事件」を知った。
『モールコップ』の主人公はリチャード・ジュエルに着想を得たのではないかと思った。
ネットで調べたが裏は取れなかったので、あくまで私見。

4.小ネタ
・ポールの家族はママと娘で、全員デブ。デブだけあって食い物まわりのギャグはオモシロい。
フラれて落ち込んだポールが食欲が無いって言ってるにもかかわらず、
ママに“スロッピージョー”って肉盛りサンドイッチを頼むのには笑った。
・ポールのライバルは万年筆販売員で、とても嫌なやつ。
「僕は外車に乗ってるんだぞ」と車自慢でマウントを取ってくるが、彼が言う外車とはT社のカムリ。
・撮影はニュージャージー州にあるバーリントン・モール/Burlington Mallで行われた。