公営住宅住いを小馬鹿にするこまっしゃくれたクソガキを、O.ケネディは好演した。
お洒落なオープニングシーンから料理と格闘するチャーミングな母親とトーストと家族の情景は、とても面白そうな予感をさせた。
給食の瓶牛乳は私も苦手だった。
何故あんな不味いものを飲まねばならんのか?
そんな訳で今でも牛乳を使う料理やデザートは好きだが、牛乳単体で飲むことはない。
料理が苦手な母なのに何故か肥満の父親は少し怒りっぽいが、言っていることは特に間違っていない。
ナイジェル視点の映画だから、ポッター夫人の家庭事情はわからないし、ナイジェルのhomosexualityが、まるでポッター夫人への反抗心から萌芽した様な描写も違和感がある。
毎日大量の料理とデザートで、父親が夫人に食わされ殺されたという様な一方的な描写も身勝手極まりない。
自伝を元にしたフィクションであっても、出だしは素晴らしかったのに、中盤から急速に萎んでしまった。
H.B.カーターのポッター夫人は、T.バートンっぽいと思ったら、常連だった。
彼女の演技は素敵だけど、この映画だと際立ちすぎて、逆に浮いてしまっている気がする。
毎日食物地獄なのに16歳のナイジェルが消化器官に問題がありそうに華奢でひ弱そうなのも、違和感の原因だと思う。
後オープニング以外全編に流れるピアノBGMも安っぽくて好きになれなかった。
序盤が良かっただけに、余計勿体無いと思う。