滝和也

ラスト・ソルジャーの滝和也のレビュー・感想・評価

ラスト・ソルジャー(2010年製作の映画)
3.3
小さい男だな!
生きてるだけで
上等だよ!

群雄割拠する中華
戦国時代…雑兵と
将軍は闘いの中、出会う
果たしてどちらが…

「ラスト・ソルジャー」

うーん…。これは…どうしたもんだろう…。ジャッキー作品に自分が求めてるものじゃないんですよ…。良い作品だとは思うんです。でも…。

紀元前、中華戦国時代。各国が争うその時代、梁に攻め入った衛の軍勢は待伏せに逢い、激戦の末、両軍とも全滅した。だが…梁の雑兵(ジャッキー)が1人生き残り、虫の息の衛の将軍(ワン・リーホン)を捕虜にした。土地を褒美に得るため兵士は将軍を梁に連れて行こうとするが…。

ジャッキーの兵士とワンの将軍と言う二人のロードムービーであり、二人に芽生える奇妙な友情と戦いの中で人として大事なモノを見つけていく姿を描く作品。ミッドナイトランの様なバディモノとしての側面も魅せます。そのテーマ性や内容は悪くないし、良い内容には違いないです。ジャッキーの人間臭さは円熟の年齢となった彼の演技力から来ています。また変わらないコミカルさも持ち味ですからね。

ただ…予算がないのか、やらなかったのか分かりませんが、大仕掛けのアクション、スタント、ロケーションは全くありません。ジャッキーの格闘アクションもほぼなく。役柄的にコミカルなスタイルに徹せざる得ないのはわかるんですが…。

更に…ラストが問題なんですよね…。ジャッキー作品としては衝撃的で。予測もつかない。これを是とするか否かでこの作品の評価は大きく変わってくる気がします。僕は…作品としてはありだし、理解できる(それ故良作になってる?)のですが…。僕がジャッキーに求めてるものではなく、似合わないと言えばそれまでなんです。

要はジャッキーに大人になって欲しくないんですよ…。とんでも無い事を言ってるのは分かってますが(笑)いつまでも俺たちのヒーローであって欲しい…それだけなんです。

普通に見れば良い作品だと再度いいます(笑)でも80年代を一緒に過ごした皆さんは期待しない方が良い。それがフィルマの平均点に出てる気がします…。
滝和也

滝和也