アゴ

ジェシー・ジェームズの暗殺のアゴのレビュー・感想・評価

4.0
ブラピ、“なんかヤバい”キャラが上手いと思うのだが、そのヤバいにも種類があって、根っからヤバいから一周回ってカリスマ性があるか、哀愁が漂っていて同情出来るか、よく分からなすぎてむしろ人外か、ともかくいろんなヤバいを演じ分けられると思うのだが。今回はよろしく哀愁タイプのなんかヤバいキャラだった。
ただ話すだけで緊張感が付きまとい、二人きりで出掛けて背中を見せたら撃たれそうで油断出来なくて、でもちょっと隙を見せられると、俺が手を貸してやらないとな…と勘違いしてしまう。
彼を利用しようとして逆に振り回される人々。この辺はキャスティングに舌を巻きすぎて窒息しそうになったんだが、とりわけサムロクはすごい。私がファンだからという贔屓目もあるかもしれないが、なんかヤバい、という相手に対して絶妙なラインでヘラヘラを演じて渡り合うのだ。
静かな西部劇。いつか『許されざる者』のリメイクを作るとしたら、ブラピで見てみたいな。そんな風に思える西部劇だった。
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