Ryan

ジェシー・ジェームズの暗殺のRyanのレビュー・感想・評価

3.5
ブラピはいつでもカリスマ


ストーリー
南北戦争後、仲間を率いて強盗や殺人など無法の限りを尽くした重罪人のジェシー・ジェームズ。そんな彼の前に、自分を懸命に売り込もうとする1人の若者が現われる。


主演 ブラッド・ピット
監督 アンドリュー・ドミニク


この映画の真意を理解すると悪くない。
しかし、何も考えずアウトローの生涯だと思ってみると面白くないだろう。
なぜならこの映画にはわざと"義"を描いていないから。そのため後世に語り継がれる"伝説のアウトロー"ではなく"ただのアウトロー"映画として終わらせている。
この映画を最後まで見進めるとその真意は伝わるだろう。

まず、脚本がとにかくわかりづらい。
難解な当時のセリフ回しと一瞬で紹介される仲間たちの名前に日本人には覚えきれない。
そのため前半はスローテンポなのに誰が誰かわからなくなる。
そしてわざと難解にしている脚本。
歴史に名を残したから説明しなくても良いだろうという魂胆とジェシージェームズくらい知ってるよね?の監督の悪知恵が見え隠れする。

この映画の真の救いがないためケイシーアフレック演じるボブがとにかく邪魔。
こいつさえいなければ…もっと派手な展開が…とか映画を観ながら感じてしまう。
ケイシーアフレックが良い演技をしすぎて嫌いになりそう。
やはりブラピはカリスマ性がある演技。
彼の眉間の皺から目配せまでずっと観ていられる。彼の葉巻は美味しそうだ。
他にもサムロックウェルやジェレミーレナ等実力者が勢揃いした今作だけにこの題材が惜しいと感じるだろう。

2時間半は長いがそれなりの余韻は楽しめる。
Ryan

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