ゆかちん

チャーリーとチョコレート工場のゆかちんのレビュー・感想・評価

3.0
新作に備えて初めて鑑賞。
有名なのは知ってたけど、当時は映画に興味なかったので。。

最初に思ったのは、
ジョニー・デップてこんな顔してるんや!
こんな声出すんや!
…て笑。

あと、話自体は、元は児童文学って感じやなぁ〜教訓みたいなのがあって…と調べたら、原作はロアルド・ダール。
あれ?聞いたことあるなと調べたら、こないだウェス・アンダーソンがNetflixに短編映画を連投してたやつ。あの話の原作者か!
なーるほどー!と納得。
それと同時に、監督違いでエラい違う印象になるもんやねってなった笑。





失業中の父と母、そして2組の祖父母とともに、貧しくも幸せな生活を送る心優しい少年チャーリー(フレディ・ハイモア)。
一家が暮らす町にはウィリー・ウォンカ(ジョニー・デップ)が経営する謎めいたチョコレート工場があり、そこで製造されるチョコレートは世界中から人気を集めていた。
ある日ウォンカは、販売中のチョコレートの中に5枚だけ紛れ込ませたチケットを引き当てた子どもを工場に招待すると発表。運良くチケットを手にしたチャーリーは、他の当選者たちとともに不思議に満ちた工場に足を踏み入れるが……。




ジョニー・デップとティム・バートンって、相性いいんやろね〜。
ティム・バートンのダークメルヘンな雰囲気がジョニデにハマるというか。

ブラックユーモアにしてはエグないか?なことも、メルヘン仕立てにしてしまう。
まあ、グリム童話とか日本昔ばなしとかも、割と残酷やもんね。
そこをメルヘンに昇華させて見せるのはさすがティム・バートン。

チャーリーめちゃくちゃええ子!!!
心が綺麗で優しい子!!!
でも、優しいだけでなく、正しいこと善いことを自分で判断して迷わない信念みたいなのがあるのも頼もしい。
貧しくても捻くれずにグレずに家族を想ってる。
こういう子に育てた親たち偉すぎ〜。

チャーリーの両親役に、ヘレナ・ボナム=カーターとノア・テイラー。
普通の優しいお母さんしてるヘレナ・ボナム=カーター良かった笑。
ノア・テイラーも英国人役多いね。国籍はオーストラリアらしいけど。

おじいちゃんおばあちゃんたちも良かった。
チャーリーと一緒にチョコレート工場に行ったジョーおじいちゃん素敵だったけど、不機嫌で意地悪そうなおじいちゃんもここぞという時に一押しするとか、なんだかんだで皆家族想いでいい家族。


そうそう、世界でチョコレートが話題になったとき、アジア圏は日本だったね。この時代は興行的にも日本が良かったんやろかね。
時代感じちゃう。


チョコレート工場の中とかはレトロさとメルヘンさ、そして、近未来感が合わさってて面白かった。
ああいうのを再現した人たちすごいね。
CGに頼らずにやったところとかもあったみたいで、それはそれですごい。
当時の技術としては精一杯な部分はあれど、十分楽しめた。
子どもらしい夢や想像力を忘れないって大切!
もちろんチョコレート工場は非現実的すぎるんやけど、全部非現実とするのではなく、現実のラインも見えてるところにしてるのが不思議な感じやった。


ウンパ・ルンパめちゃくちゃおるやん笑。
1人の俳優さんが色々撮ったのかな。

招かれた子どもたち、それぞれ悪いところがあって、親とともにその点で酷い目に遭う。
たださ、バイオレットとマイクは、その後身体おかしくなったから、洒落にならないのでは…?
オーガスタス、バイオレット、ベルーカは親バカというか、あんな子になったのは親の影響というのもありそう。
でも、マイクの父はまだまともな方な印象を持ったから、なんでかな?と。
ただ、ああいう家庭が増えてたのも事実なのかなー。そんな思想が強いとか突飛な親でないけど、ゲームとか色々発達してそれに興味持ってのめり込んだ子供が歪んでいくという家庭。
2000年代って、その始まりなのかも。


で、そういう子供の教訓話かと思いきや、点々と描かれてきたウォンカの家族によるトラウマ話からの彼の本音が明らかに。
父の偏った愛情による虐待を受け、独り家を飛び出しチョコレート工場を作ったウォンカ。そのため、両親という言葉を発せられず、自分の工場を継ぐものは家族を捨てて1人で継ぐようにという。
こういう歪んでしまったウォンカを、これまた真っ直ぐなチャーリーが歪みを治してくれる。

父とも和解。
父も反省していたんやろう。

そういうのを経て、チャーリーたち家族ごと工場に招き、家族と共に幸せにチョコレート工場を運営していったという。


家族の大切さ。
歪んだ心の矯正。
正しい愛情の必要さを説いてる作品。

なるほどなーと。

ウォンカのイかれた感じと、トラウマや心の傷を閉じ込めた表情がとてもうまかったジョニー・デップ。


さて、ティモシー・シャラメによる新作はどうなるんやろ?前日譚ということは、このイかれたウォンカのときってこと?
予告編では希望に溢れてたけど。
心の傷も表現されるのだろうか。
創作になるぽいので、整合性どうなるのかなーと思いつつ、楽しみ!
ゆかちん

ゆかちん