「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」を観たあと、こちらが未レビューだったことに気づいてついでに再鑑賞。
工場への招待券であるゴールデンチケットを手に入れた5人の子どものうち、チャーリー以外の4人は、全員それぞれタイプの異なるいけ好かないガキたち。
ペアレンツという単語を口にすることもできないほど家庭環境にトラウマのあるウォンカが、世の子どもに対しても「基本的にろくでもない」という前提のもと、なるべくマシな子を探そうとしたという経緯がもう切ない。
歯科医の父にそれはそれは厳しく育てられ、決して食べさせてもらえないチョコレートへの憧れが爆発して自らショコラティエとなった彼だから、ただでさえ甘やかされて育った子どもたちが自分の愛する工場で好き放題しているとなれば、制裁のひとつやふたつ加えるのも頷ける。命までは奪っていないしね。
幸せになったチャーリーと、それよりさらに幸せになったウォンカ。甘く毒々しいユーモアの中に人生が詰まっていた。