爆裂BOX

バンク・オブ・ザ・デッドの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

バンク・オブ・ザ・デッド(2007年製作の映画)
3.0
マルコムとその仲間は閉行直前の銀行に押し入るが、居合わせた新人警官ケイトに防犯ブザーを押され銀行に籠城。そして夜になると包囲していた警官たちが絶叫し始め…というストーリー。
非常に惜しい作品です。
75分と短い尺の中で前半40分は完全にギャング映画でゾンビが出るまでが長いんですが、テンポがいいので退屈はしませんでした。ボスからサポートとしてつけられた用心棒ジャクソンに仕切られるのが気に入らず結構日前倒ししたせいでドツボにはまっていく下りも地味なクライムサスペンスながら楽しめました。
後半、銀行内に立てこもってからゾンビが登場しますが少数しか出てきません。ここからはオーソドックスな籠城系ゾンビ映画になります。
クライマックスで大量のゾンビが銀行内に突入してくるシーンは「オオ!」となるんですが・・・如何せんゾンビが弱すぎます。
「新・死霊のえじき」の様な吸血鬼よりのゾンビで、弱点は頭部ではなく右胸というのは面白いですが、ナイフだけになった主人公たちにドンドン倒され、緊迫感が感じられず盛り上がりに欠けます。まさかあの大群を主人公達3人で全滅させるとは思いませんでした。
ゾンビはダッシュタイプで手抜きメイクですが、ワラワラ迫ってくる姿は「デモンズ」っぽい。お食事シーンはほぼないですね。撃たれて吹っ飛ぶ所は面白かった。
噛まれたゾンビハンターが主人公たちを逃がして銀行ごと爆発とかなら盛り上がりそうですが・・・あのハンターも無責任すぎですね。
襲ってくるゾンビをハンドガンで撃ち倒していくシーンは良かったですし、プロテクターをはめた腕をかませてそのすきに撃つなどアイディアも良かっただけに前半を短くしてもうちょっとゾンビとの戦闘シーンに時間を割けば盛り上がったと思います。
朝焼けの町を歩いていく三人のショットは個人的にいい感じでしたが、横で盗んだ大金詰めたバッグもってへらへら笑ってるんだから逮捕しろよ(笑)
作りは悪くないだけに勿体無い作品です。