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ラスト・ホリデイ
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『ラスト・ホリデイ』に投稿された感想・評価

Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

3.5
「ラスト・ホリデイ」

〜最初に一言、東京国際映画祭ヤングシネマ96でゴールド賞受賞して、VHSのまま忘れ去られたカザフスタン映画の青春映画の秀作。これは赤一色のパレードの序盤と終盤を結ぶ物語であり、3人のハンサムな青年たちの辛くほろ苦い日常が写し出された悲しくも儚いドラマである〜

冒頭、旧ソビエト連邦万歳、共産主義を絶賛するパレード。3人のハンサムな若者、学校の仲間、アルマアタの郊外、ホテルのー室、酒、煙草、マリファナ、宴、バーのエレキギター、盗み、義父、辛い生活。今、カザフ共和国に生きる青年らのほろ苦い青春が写し出される…本作はアミール・カラクーロフが、1996年にカザフスタンで監督した作品で、制作には日本人の佐野伸寿も関わっている。こちらはソフト化されておらず、廃盤のVHSを購入してこの度初鑑賞したが65分と短い中、面白かった。こちらは1997年ロッテルダム映画祭タイガーアワード受賞して96年東京国際映画祭ヤング・シネマ96東京ゴールド賞を受賞している。ビデオの発売、販売元はアップリンクである。

さて、物語はカリム、ジェーカ、ワレールカの3人とその学校の仲間たちは明日から始まる春休みを前にしてアルマアタの郊外にあるホテルの1室に集まり、テンションも高く、酒、タバコはもちろん、マリファナまでも飛び交う宴を繰り広げていた。しかし、3人は何か物足りないもどかしさに誘われて、誰もいないホテルの某バーに忍び込み、酔った勢いも手伝って、バーに置いてあったエレキギターを盗み出してしまう。ところが翌日ワレールカの義父の通報によって、彼らのそれまでの辛くも幸せな生活が次第に壊れていく…と簡単に説明するとこんな感じで、1979年、まだソ連のー部だったカザフ共和国を舞台に、少年たちのほろ苦い青春をストレートに描く。監督はカザフ・ニュー・ウェーブの雄として世界的に知られるアミール・カラクーロフで、彼の高校時代をモチーフにした、真実に基づく物語だそうだ。

いゃ〜、そもそもソビエト連邦の映画は何本か見てきているが、カザフスタンの作品と言うのはなかなかお目にかかれないものだ。知らず知らずに見ている可能性はあるが、この作品以外に何を見たと言われてもすぐに思い出せない。ネタバレになるが、この作品ではとりあえず主人公3人のうち1人が死に、殺人まで起こす。そして仲間にも関わらず結構呆気ない対応の仕方で興ざめする。カザフスタン共和国と言うのは、ソ連(ソビエト社会主義共和国連邦)の一構成共和国と少しばかり特殊な立ち位置で、冒頭の共産パレードのメーデー祝賀行進が終盤の行進練習へと繋がり、このパレードのための練習だということがわかる。冒頭の花火打ち上げる中、ソビエト連邦国、共産主義万歳のパレードは凄い。その後は3人の青年を主軸にして青春の物語が始まるのだが、わりかしこの3人が美男子である。そしてギターを盗んだことによって、父親が学校に問い合わせ(息子が学校の授業でもらったと嘘をついたため)、事態はあらぬ方向へいく。まぁ、典型的なパターンであるが、カザフスタンの現実が生々しくてよかった。

ちなみにAmazon Primeとビデオマーケットで視聴可能になっているのはハリウッド映画のホリデイと言う全く別の作品なので間違わないように。
BON

BONの感想・評価

3.8
同年の東京国際映画祭ヤングシネマ96でゴールド賞受賞、翌年のロッテルダム国際映画祭でタイガーアワード受賞。

1979年、アルマ・アタのメーデー。まだソ連の一構成共和国だった頃のカザフ・ソビエト社会主義共和国を舞台に、ステレオタイプな3人の非行少年たちの姿を描いた青春映画。

春休みにウォッカを飲み、マリファナを吸い、地元のバーのディスコライトやベースギター、おやつまで奪い、殺人、警察の残虐行為による死、刑務所などを経て招いていく悲劇の物語。マリファナを若者みんなで回しながら吸うシーンはどの国でも共通なんだな。

プロローグの赤一色の派手なメーデー祝賀パレードと、エピローグのパレードのための行進練習パートに挟まれて青年たちの物語が進行していき、カラクーロフが崩壊直前のソ連へ強烈な批判と皮肉を込めていると感じた。

中央アジアで各国の文化が交じり合ったカザフスタンは美女が多いと一般的に言われていますが、もれなく男の子の登場人物達も美形が多かった。

悲劇的なラストを迎えるものの、カラクーロフは10代の若者たちからドキュメンタリーのような等身大の演技を引き出し、当時の国民がソ連に鬱憤していた気持ちの現れが分かる苦く輝く作品だった。
この年の東京国際ヤングコンペに一体何があったのかと調べてみたら、審査員にホウ・シャオシェンとセルゲイ・ボドロフが名を連ねていて妙に合点がいった笑