ほいほい

悲しみよこんにちはのほいほいのレビュー・感想・評価

悲しみよこんにちは(1957年製作の映画)
3.7
1957年だそうな。70年近く前。

主人公セシルがめちゃめちゃ可愛い。
2020年に居たとしても、ちゃんと人気の出そうな可愛さ。
ベリーショートの似合う人ってなかなか居ないと思うんですけど。群抜き。

有名タイトルなので、サガンでご存知の方も多いと思います。
人生においてのイデオロギーとイデオロギーのぶつかり合い。

かなり興味深いセリフがあって、

「人の生き方に反対でも変えようとしてはいけない。」

これから義母になろうとする人への娘からのセリフ。
親子だと教育として成り立つ言葉だし、男女間でも成立する言葉。

本当の本当に間違ってる事なら変えるように正す必要がある。(例えばそれが犯罪とか。タバコのポイ捨てとか。)

話がライフスタイルや趣味趣向の話になるとまた別で。
自分が好きじゃないから相手を変えさせようとする、というのは完全なエゴイズムで主従関係を成立させようとする行動に近い。本人の意識がなくても。

そして大概、相手を変える努力をするより自分が変わる方が手っ取り早い。
だって自分が嫌という理由だけで、誰かを変えられる訳ないじゃない。

それを受け入れて変わると生きるのも楽になるよ、と。

性格や生き方って、大きな体験をしてそれについて深く自問自答した末に変化が見られるものだと僕は思っているので、広く見地を広めることこそ大切かなと思います。

そして業が深い作品でした。
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