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クィンテットのseapony3000のレビュー・感想・評価

クィンテット(1977年製作の映画)
5.0
この閉ざされた世界と同様に人々の心は冷めきっているようで、ゲームによる生死のスリルでさえも病的に凍りついていてぞくぞくとしてくる。極寒のシチュエーションでグレイ〜オフホワイトのグラデーションの衣装も素敵。どのセットもカッコいいけど、数式のようなものが白ペンキで書かれたパタパタするノートのようなガラス板のある部屋とそこで聴こえるキラキラ反響する音が「アルトマンのイメージス」のウィンドベルやスザンナヨークが創るユニコーンの童話なんかも思い出させてくる。まずは爆弾で巻き添えくうのがこの地に同行した若い妊婦のブリジットフォッセーなのも絶望感満載でいい。氷河に埋葬される周りには野良犬がここまで押しかけてきてるし、あと黒装束のニーナヴァンパラントのほっぺた串刺しの死顔も素晴らしい。ゲームの見届け人フェルナンドレイの帽子に縫い付けられたヒトデの飾りや、可愛いゲームの駒なんか、アルトマンの小物のファンシーなセンスが光りまくる。
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