スパニッシュホラーらしい、キメキメの引き目の画面サイズ多めの構成。最近の「リアル」で「即物的」なフレンチホラーなんかと比べると、ちょっと観念的でもったいぶった感もなくはないけど、画面がカッコいいので個人的には好み。
思い起こすのは『エルゾンビ』シリーズとか『悪魔の墓場』あたり。どっちもかっこいい。
モチーフはいわゆる「チェンジリング(取り替え子)」。そのバリエーションという感じなのかな。
どんでん返しとかサスペンスとかいうより、基本的には一人称のお母さんの内なる放浪に付き合う、という映画。
一人称のカオスも楽しいんだけど、またもう一つの視点があっても面白いよなあ、なんて夢想したりした。