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ダルフール・ウォー 熱砂の虐殺のmhのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

彩プロのロゴが出たら足崩して寝っ転がりだすひとが多いと思うのですが、そんな脇腹かいてる勢の手を止める、リアルなジェノサイド映画。
視点はAU(アフリカ連合)の停戦監視団。スーダン政府軍も支援しているアラブ系ムスリム、ジャンジャウィードが敵。虐殺されるのはアフリカ系ムスリム。宗教は一緒だけど、民族が違うということで虐殺する側とされる側に分かれている。
AUにできるのは人道支援のみで、紛争には関与できないという、「ホテル・ルワンダ」とか「ノー・マンズ・ランド」でも見たおなじみの設定。
情勢の説明は序盤で済ませて、あとはずっと虐殺。
手ブレカメラを上手く使っていて、血やグロシーンをテクニカルに見せない。画面酔いするひとがいることも計算してそうだった。おれは気持ち悪くなった。
レイプの描写がとりわけきつかった。
敵側の行動原理「こんな風にしたのはおまえら(植民地主義だったヨーロッパ諸国)だろ」というセリフになにも言い返せない味方側が印象深い。
アメリカとイギリスが目立ってるけど、植民地時代のヨーロッパはどの国もえげつないことやってきたからな。なにいいひとぶってんだよ、ふざけるなという気持ちもわからないでもない。
かっちょええひとがいると思ったらエドワード・ファーロングだった。
彩プロが買い付けてくる戦争映画ってほとんどがB級で、たまーに大当たりが混ざってるんだけど、それがこれ。
面白かった。
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