ヒロ吉

ダルフール・ウォー 熱砂の虐殺のヒロ吉のレビュー・感想・評価

4.3
DVDにて字幕鑑賞。TSUTAYA宅配レンタル。

あらすじは制裁措置が決議された為に始まった民兵組織ジャンジャウィードによる虐殺。
大虐殺と停戦合意違反の査察中のジャーナリスト等御一行。
ナバガイア村へと訪れた彼等であったが、ジャンジャウィードは近くまで迫っていた…というもの。

エグすぎた…
『ザ・テロリスト』シリーズのウーヴェ・ボル監督によるスーダン西部のダルフール地方の民族紛争を題材にした英雄が出てこない戦争ドラマ。

人種間の戦いと民族浄化と世界最悪の人道危機。

今も尚世界で行われている虐殺の惨状をまじまじと見せられ気が滅入った。

前半は査察パートで村人との交流、支援を描き、同じ国民なのに争うアラブ人と黒人の歴史をチラッと。

突如爆撃を狼煙に始まる女性はレイプされ、子供、赤ん坊でさえも虐殺の対象となり残虐非道の限りを尽くす虐殺パートがキツすぎる。
生々しい銃殺
親より先に子供を殺す極悪さ
脚の切り落とし
女子供を集めて、家に放火して焼き殺す
”井戸に毒を入れろ“で死体を放り込む
ナタで滅多打ち

手ブレ映像なので、カッチリ撮るタイプやと直視出来なかった。

ジャーナリスト達は武力行使、介入出来ないAU管理下の為、何もせずに立ち去るので助けも希望もないのが余計にキツイ。
1人奮闘する村人とこのまま帰って良いのか?と良心に苛まれ戻るジャーナリスト2人とAU隊長の存在だけが救いか…

ジャンジャウィードのリーダー、どこから連れてきた?と思うぐらいに極悪非道さなキャラが似合ってた。

ただ無力さを知るエンディングもキツすぎる。

”私たちは歴史を教訓とし学ぶべきであるが
大虐殺は現在も続いている“
ラストのテロップで変わらぬ現状にゲンナリ…
ヒロ吉

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