デニロ

君よ憤怒の河を渉れのデニロのネタバレレビュー・内容・結末

君よ憤怒の河を渉れ(1976年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

ふんぬ、じゃなくて、ふんど、と読ませるようだ。1976年製作公開作品。西村寿行原作。、田坂啓、佐藤純彌 脚本。佐藤純彌 監督。中野良子好きでした。が、おそらく金がなかったのと、作品の評判を知って観なかったんだろうと思う。

壮絶な物語。皇紀2635年を迎え、世の中の不満分子を抑え込むために日本の黒幕西村晃が動く。ありとあらゆる業界を駆使し、彼にとっての反社会勢力を去勢しようというのだ。そのために開発した謎の丸薬AX。それは人を廃人にしてしまう。という謀略に気付いた強請りたかり屋をも薬付けにし自殺に見せかけ謀殺してしまう。自殺現場に立ち会い、ん、これはおかしい、と第六感の働く検事高倉健は他殺ではないかと睨む。

そんな邪魔者高倉健を西村晃は何故か疎ましく思い、強盗、傷害、強姦魔として伊佐山ひろ子、田中邦衛に告発させる。それを真に受ける警視庁1課の刑事原田芳雄、検察庁検事正池部良。もはや何が何だか分からず逃走を始める高倉健。能登半島、北海道に伊佐山ひろ子、田中邦衛を追う。が、謎の二人組が先々に現れ伊佐山ひろ子殺害の容疑者にまでされてしまう。北海道でクマに襲われた牧場主大滝秀治の娘中野良子を助けそのまま男と女として結ばれる。その後、大滝秀治のセスナを借り、付け焼き刃の操縦講習を受け緊張しながらも本土に向かう。不時着した茨城県沖から日本海側に向かいそこから中央線で東京へ。大月で警察の目を逃れるため下車し、そのまま奥多摩山塊に向かい山越えし立川に出るも、高熱で倒れる。そこで豊満な倍賞美津子に介抱される。

ここまでの経緯でいくら何でもと原田芳雄は訝り始める。田中邦衛は西村晃の息のかかった精神病院に入れられ廃人と化し、その病院は実はAXの実験場。原田芳雄はそのことを突き止める。一方、都内に潜伏した高倉健は二進も三進も行かず困窮していたが、大滝秀治の謀で東京に出張していた中野良子に連絡を取り、彼女が連れてきたサラブレッドの暴走で警察の警戒線を突破する。そんなことをしたら足が付くだろうと原田芳雄にあざ笑われるも、彼から田中邦衛の行方を知らされる。難なく精神病院に潜入した高倉健は慇懃な院長岡田英次の策謀を回避し、その陰謀の証拠を掴む。その証拠を手に韓国に逃亡を図る西村晃のもとへ向かう。そして惨殺。ざっと思い起こしてみましたが、こんなもんだったでしょうか。

おお。ええっ、そんなバカな、と叫びながら観ていました。実に大雑把な物語。
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