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君よ憤怒の河を渉れのフクのレビュー・感想・評価

君よ憤怒の河を渉れ(1976年製作の映画)
3.0
70年代の大作日本映画には懸けたお金の大きさや出演する俳優の大物ぶりに比して、残念ながら不出来な作品が多いのだが、その手の作品の演出家の一人として佐藤純彌が多かったりする印象。
凡庸な脚本に演出、安っぽいヒューマニズムに背景となる巨悪の存在との対決、社会派映画にも娯楽映画にも振り切れていない中途半端さ。
逆に豪華な俳優を使ったせいで俳優の格に気を配るあまりか見せ場が分散し、その結果ストーリーの焦点がぼやけてしまったり、上映時間が2時間半以上になったりと碌なことがない。
また永田雅一大映製作、松竹配給といういびつな製作体制だったりすることもいろいろ闇の深さも感じさせたりするから尚更厄介だ。
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