すくりね

悪魔のえじき/ブルータル・デビル・プロジェクトのすくりねのレビュー・感想・評価

3.6
旅行で船に乗っていた3人の男が無人島に漂流してしまい、そこにいたカルト集団になぶり殺しにされてしまう様子を収めたフィルムの断片を繋いだというファウンド・フッテージ設定でお送りする今作。

しかしこの映画、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」や、「クローバーフィールド/HAKAISHA」などのように、主人公らがカメラを持って撮影するのではなく、そもそも三人の姿が第三者視点で撮影されている点から、男3+カメラマン1が必要という、もはやファウンドフッテージやる気ゼロのガバガバ設定。

カルトたちの付けている鉄仮面が、小学生向け雑誌の付録についてくるような紙製のお面くらいペラペラだったり、在庫一斉処分セールと言わんばかりの新キャラや反逆者の登場&死亡ルーティンというキャラの扱いの雑さ、およそ実験らしい実験を行ってそうにないジニアス博士という天才博士の学の無さなど、ツッコミ出したらキリがありません。

ただ、監督のグロ描写とアジアへの愛はなかなかで、特にフックを引っ掛けて皮膚を剥ぎ取る釣り描写や、リハなのかな?と疑ってしまうような速度の格闘シーンは面白みがあって良かったです。

後半なぜか刃物しか携帯していない敵を銃で蹂躙するシーンがあるのですが、そこは「ジョン・ウィック」並みにガンガン殺戮が行われていくので、そこが白眉というか、興奮させられる部分でしたね。

ツッコミが止まない類の作品ではあるので、複数人の鑑賞がおすすめです。
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