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血まみれ農夫の侵略のblacknessfallのレビュー・感想・評価

血まみれ農夫の侵略(1971年製作の映画)
3.0
以前にもなんかのレビューに書いたけど、おれはレア過ぎする難病患者なんだよ。そうは見えないけど一度体調を崩すとかなり洒落ならないことになる。00年代から10年代初頭はその洒落にならない様態になることが多くて、この時期、アンダーグラウンドで謎に盛り上がったドゥームメタル/スラッジ・コア/ストーナーロックの来日ラッシュの波にまったく乗ることができなかった。これらが何なのかと超簡単に言うと無闇にスローテンポでやたらと重い音を出すエクストリーム・ミュージック。
中でも本作から名前を取ったブラッドファーマーズを観れなかったのは残念でならない。
ブラックサバスの影響を色濃く残した楽曲を鮮血で色づけしたような猟奇的でドゥーミーなサウンドは有りがちだけど、彼等は群を抜いてた。

本作はバンド知る前に観てたから「よく、こんなキワモノ・ズンドコ・ホラー映画を名前にしたよな」とヒビッたよ。

謎の集団が彼等の邪神を復活させるために生贄として村人を襲うというこれまた有りがちな話なんだけど、全てがチープで狂ってる異様な映画なんだよ。

謎の集団はヴァンパイア的な種族、ヴァンパイアだと普通はちょっとゴスでかっこいいキャラを想起するだろうけど、本作のヴァンパイア民はタイトルどおりみんな小汚ない農夫のおっさんなんだよ。小汚ないと言ったけどホームレスの人的な汚れで表情はちょっとアレ方面、要するに白痴っぽいヤバさを湛えたメンツで生理的な恐怖と嫌悪を喚起する強烈さ。
そんなIQが心配になる農夫が人を襲うわけなんだから、ヴァンパイア的なスマートさは皆無。困ったことに主に襲撃を担当するのが片足が不自由な農夫なもんで、とてつもなく手際と要領が悪い。だから本分とは違った意味でハラハラする笑 犬🐺に追いかけらるシーンなんか助けてあげたくなるぐらいの危うさと不憫さと侘しさが漂う笑

さらに話の肝の邪神の復活させ方が謎すぎる。
邪神の女王は変な液体に浸けられて命脈を保ってるんだけど、その変液で血を増やせない人間が女王を復活させることができる生贄になるというワケわからな過ぎる理屈…読んでる人もわからないだろうけど、そう言ってるんだよ、マジで😧
そして、この邪神液セットが激低予算だから悲しくなるぐらいショボく農夫達と同じぐらい汚ない。造形のセンスもレス・ザン・ゼロ!逆の意味でインパクト絶大よ。

ワケわからないない脚本、あまりに安いセット、素人同然のカメラワークにこれまた素人同然のゴアヘフェクト、露悪的でマッドな演技、これらが渾然一体となって描き出すアホアホ脱力ゴア映像に没入するのはハッキリ言って時間の無駄だ😐💨

再鑑賞だからさぁ、そんなことは分かってたんだよ。でも、観たくなったんだ。病み系激鬱圧殺轟音スラッジのkhanateの14年ぶり新譜と元祖インダストリアル・ドゥーム GODFLASH(創始者はナパームデスのオリジナルメンバー、ジャスティス・ブロードリック様)の新譜がリリースされて、現代ストーナー・ロックの雄、EARTHLESSの来日が10月に決定。ドゥームの波が来てるんだ。こんなんされたら煽られて観ちゃうだろ😏
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