伊藤チコ革命的cinema同盟

続・復讐のガンマン〜走れ、男、走れ〜の伊藤チコ革命的cinema同盟のレビュー・感想・評価

4.0
145.
時期的にはメキシコ革命前のファレス時代~メキシコ第二帝政期だね。ファレスはベニート・ファレスと言い、ベニート・ムッソリーニは彼からつけられたという。
キューバ生まれのミリアンは相変わらずメキシコ革命兵士役。もう板についてるね。これ以外考えられないよ。
さて、本作の主人公飄々のクチーヨはミリアンの思い入れがたっぷりなキャラの一人。
「クーチョのキャラクターは、慎重に創り上げた。マカロニ・ウエスタンを通じてラテン・アメリカの仲間を支援するつもりで演じている。中南米の人々は映画の中で悪い奴として表現される事が多い。しかし、私は悪い奴をヒーローにした」(マカロニウエスタン傑作DVDプロダクションノートより)

144.
黄金を巡る祖国、愛、友情の物語。2時間は長いかなと思いつつ、多彩な人間模様とユーモラスな描写で楽しませてくれる。
本作ではスタッフがミリアンを虐めるのが好きなようで、結構散々な目に合うんだよね。何回も縛られてひどい目に合うし、風車に括り付けられ、回されるし。そのたびに彼は泣いて詫びるのだ。ウケル。
しかし本気を出すと強い小悪党。あちこちにナイフを隠し持っていて、どこからともなく殺傷してしまう。
革命に挫折したアメリカ人保安官の賞金稼ぎとの友情も悪くないよ。登場人物が多い割にスッキリまとまっているので、案外見やすいかな。