mikoyan358

スクール・デイズのmikoyan358のレビュー・感想・評価

スクール・デイズ(1988年製作の映画)
2.5
スパイク・リーのキャリアの初期に作られた、彼の軸足のひとつである人種がもたらす問題に切り込んでいく作品。しかも立場が違う者同士の不理解とありがちな図式ではなく、同じ黒人主体の大学の中にある白人拒否派と穏健派との対立を通して「差別それ自体は最終的に集団の内側の意識にも壁を作る」という否定できない事実をあぶり出している。人種問題そのものではないが、日本でも同調圧力から逸脱した人間、何かしら自分と理念が違うこと自体を思考停止して拒絶する連中が増えてきているし、この同族対立の火花は決して他人事とは感じられない。
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