オーウェン

アメリカを売った男のオーウェンのレビュー・感想・評価

アメリカを売った男(2007年製作の映画)
3.8
2001年といえばアメリカでは911と、ロバート・ハンセンの逮捕が重大なこととして歴史に記されているらしい。

当の本人はロシアに情報漏洩を行い。同胞を50人以上売った男。
映画は逮捕される2ヶ月前から始まる。
演出に驚いたのがハンセンを同情さえ通じる男に変えている点。

ここは映画的なサスペンスと同時に、スパイに対して感情を持たせることに成功している。

よく見れば分かるがライアンが入り込んだクーパーに気付かれずに調査。
そこにサスペンスが生まれるわけだが、クーパー自身も車に盗聴器など。
こちらも相手に気付かれまいとしているのだ。つまり両者にとって緊張感が支配している状況だから面白い。

全編を通じて宗教の要素が入り込んでいるが、これをラストにもってくる演出が憎い。
スパイという名目がなければ分かり合えたはずの二人だ。
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