horahuki

サイコマニアのhorahukiのレビュー・感想・評価

サイコマニア(1973年製作の映画)
3.1
一度死んだ者は決して死なない

自殺した仲間が黒魔術で復活して不死身になったもんだから「マジ!?俺も俺も♫」ってな感じで目をキラキラさせながら次々に暴走族が自殺するお話。暴走族だからバイクでやるんかな?って思いきや、重石をつけて川にドボンする地味目なやつから、パラシュートなしスカイダイビングな派手目なやつまで色々いた。川にドボンとか、なんであえて辛いやつ選ぶのか謎だけど😂

そっから蘇ってくるからある意味ゾンビ映画。死ぬ前も死んだ後も結局バイクで迷惑行為するだけなんで、全くゾンビ映画的な魅力はないけれど、暴走族ってバイクに跨ってフルフェイスのまま埋葬されるんだなぁという発見があった🤣

そんな埋葬のされ方だから、復活して「ハッ!」って目が覚めたらもうバイクに跨ってるわけです。一種のインプリンティング。バイクを親か何かやと思ってんちゃうかな。鳥みたいに。そのままアクセル吹かして地中から盛大にドカーンって飛び出してくるのはアホ過ぎて笑えるんだけど、なんかカッコ良かった。

面白いのが死から復活するためには死を恐れてはダメということ。死を恐れちゃうと復活できない。そこまでの覚悟を持って果たした転生が彼らにどんな変化を与えるのかがキモになりそうなところだけど、全くなんの変化も齎さないってのも笑える。そもそもこいつらは覚悟なんて持ち合わせてなくて、何も考えずにサクッと死んでサクッと復活するという思考停止具合。考えがないから恐れがないという無敵状態。確かにコレはポンコツだわ🤣

確かにアナーキーな外面はあるのだけど、それはあくまでも外面に留まっていて、中身は「バカは死んでも治らない」映画にしかなってないのが狙ってやってるのかガチなのかがわからないけど、どちらにしてもアホ映画で楽しかった!
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