アニマル泉

恐怖の精神病院のアニマル泉のレビュー・感想・評価

恐怖の精神病院(1946年製作の映画)
4.0
ヴァル・リュートンが制作した最後のRKOホラー映画。ボリス・カーロフ主役、マーク・ロブソン監督、白黒スタンダード。
前半はシムズ院長(ボリス・カーロフ)のラインで進み、後半はシムズ院長の画策で入院させられたネル(アンナ・リー)のラインで進む。ネルの驚きの顔からクレーンバックして座敷牢のフルショットになるワンカットが素晴らしい。狂人たちが格子から手を差し出して喚く廊下はサミュエル・フラーの「ショック集団」を彷彿とさせる。冒頭に逃走した患者が窓から屋上へ出ようして墜落するが、ネルが逃走する時に同じ場面が反復される。
ネルが頼りにするハネー(リチャード・フレイザー)がクェーカー教徒。しかしあまり機能しない。他にも前半の人物が後半機能しないのが難点だ。クライマックスでシムズ院長が狂人たちに裁かれるのが面白い。シムズ院長は意外な人物に刺される。本作の照明は陰影が濃いノワール調である。
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