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アリス・スウィート・アリスのmのレビュー・感想・評価

4.0
隠れた名作。
一貫したテーマ性を維持しながら、二転三転するストーリーとお洒落な作品。

作業BGMに、とCSをつけたら放送していて観入ってしまい、日を改めて再度鑑賞。
好きな世界観が溢れていて至福の時間だった。いまの時代のCG多用、ぱきっとした色合いも好きだけれど、この時代の淡い色やチープな色の使い方、また荒い画質、これも堪らないよね。
今回は殺人を犯す犯人が仮面をつけ、真っ黄色のレインコートを着ているという設定で、マンションの廊下がミント色だったりと、写真集があれば是非欲しい。

母親の愛を一心に受ける妹カレン(ブルック・シールズさん)に嫉妬心を向けるアリス(ポーラ・シェパードさん)が主人公の今作。
カレンをいじめるアリスだが、ある日歪んだ欲望を具現化するように教会でカレンが殺されてしまう。
警察は姉アリスが怪しいと捜査をはじめるが…。そんなストーリー。

少々、警察が無能だったり、流石に無理だろう、と突っ込んでしまう展開はあるが、嫉妬心・恨み、などという根底に流れるテーマをぶれさせることなく着地させていくストーリー。

アリスの妹を演じたのは幼い頃のブルック・シールズさん。開始約10分くらいで呆気なく殺されてしまうんだけど、その10分で惹き込む力があり、えげつない美しさを感じた。
ブルック・シールズさんという絶世の美女がいなければ、ポーラ・シェパードさんも可愛く。というより、ポーラ・シェパードさんめっちゃ可愛いから!ブルック・シールズさんがえげつないだけで。
ポーラ・シェパードさんの演技力もあって、アリスの嫌な子が作品通して感じられ、好きだった。

ラストが秀逸過ぎる。
新たに生まれたのか、或いは真犯人なのか。(コメント欄にネタバレ備忘録)

突っ込みどころがあるのが少しアレだが、70年代の可愛さ、クラシックやゴシックな雰囲気、子供の無垢な殺意、など好きだ!と叫べる作品。
嫉妬心も良いよね。

ストーリー : ★★★★☆
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★★★☆
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
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