福福吉吉

アリス・スウィート・アリスの福福吉吉のレビュー・感想・評価

3.0
◆あらすじ◆
12歳の少女アリスは母が妹のカレンばかりに愛情を注ぐため、疎外感を感じてカレンをいじめていた。教会での儀式の日、カレンが白い衣装に身を包み、出席するも何者かに殺されてしまう。カレンが殺される直前まで姿を隠していたアリスに疑いの目が向けられる。

◆感想◆
反抗期の少女アリスが日頃の行いの悪さから妹カレンの殺しの疑いをかけられるストーリーであり、妹カレンが殺害されたことを契機に次々と犯行が繰り広げれるサスペンススリラーとして味わい深い内容となっていました。

主人公のアリス(ポーラ・シェパード)は母のキャサリン(リンダ・ミラー)からの愛情が妹のカレン(ブルック・シールズ)に向けられていることに嫉妬して、母の言うことを聞かなかったり、カレンをいじめたりしていたのですが、それ以前に家主の太った男を見下していたり、嫌がらせをする姿から性格の悪さが露呈していて、感情移入できませんでした。

ストーリーが始まって間もなくしてカレンが殺害され、アリスに疑いが向けられるような状況が出来上がります。ここからアリスを守ろうとするキャサリンや元夫のドミニク(ナイルズ・マクマスター)とアリスを犯人だと疑うキャサリンの姉のアニー(ジェーン・ローリー)が対立します。カレンを殺され、アリスは犯人に疑われてキャサリンの精神はボロボロになりますが、それでもアリスを守ろうとする姿は母親として感情移入できました。また、アニーの演技がとても良くて、鬼の首を取ったかのようにアリスを罵り倒す姿が素晴らしかった。

ストーリーとしてカレンを殺害した犯人が次々と犯行を起こしていき、誰が犯人なのかを考える展開で興味を引っ張っていて、その流れは良かったのですが、ストーリー途中で犯人が自分の正体を明らかにしてしまいます。これが非常にもったいなく、そこからは犯人の行動をただ、傍観する展開になってしまって、盛り上がりに欠けるように感じました。

アリスをもう少し可愛い性格にしてくれると感情移入しやすかったのですが、ストーリーは普通に面白かったと思います。

鑑賞日:2024年4月1日
鑑賞方法:Amazon Prime Video
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