爆裂BOX

ジェイソンの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

ジェイソン(1999年製作の映画)
3.1
ホッケーマスクを被りチェーンソーを振り回す殺人鬼トレバー・モアハウスの怪談が伝わる湖畔のパインズキャンプ場を指導員として訪れたジュリーら若者達。伝説を信じない彼らだったが、その前にホッケーマスクの殺人鬼が現れ…というストーリー。
ホッケーマスクを被ってチェーンソーを振り回す殺人鬼が暴れまわるという「13日の金曜日」と「悪魔のいけにえ」パクったC級ホラーです。日本版のタイトルも思いっきり便乗してますが、厄介な事に登場人物にも「ジェイソン」という役名のキャラが出てきます。体育会系で彼女いるのに親友の元カノと浮気するクズキャラですが。続編の「ザ・ブギーマンResurrection」の方先に見ましたが、そっちの主人公はこのジェイソンの妹という設定だったかな?
殺人鬼の伝説が伝わるキャンプ場で指導員の若者達が次々殺されていくという本当に定番のキャンプ・スラッシャーな内容ですが、伝説の殺人鬼トレバーは実在するのか、それとも仲間の中に伝説を利用した犯人がいるのかという「スクリーム」のような推理サスペンスの趣が強い内容になっていますね。これは続編でも同じでしたね。ちょっと「金田一少年の事件簿」っぽい雰囲気も。
殺人鬼トレバーはホッケーマスクに青のツナギ着てますが、ひょろっとした体型や安っぽい雰囲気のせいか、チェーンソー構えて追い掛けてきても怖さなどの迫力はありませんでした。攻撃からぶったり、女の子に簡単にシバかれたりと結構弱いしドン臭い所もあります。チェーンソーだけでなく包丁や弓矢等様々な凶器使いますが、肝心の殺害シーンが無かったり、ちょろっと流血出るくらいでスプラッター描写は無いですね。続編はそこも力入ってたけど。
トレバー・モアハウスはあくまでも都市伝説という位置づけで、25年前に指導員を殺したネルソン・ハモンドの方が恐怖の対象という感じかな。怪しげな老人からネルソンの事を聞いた主人公が、父親とのメールや指導員の記録から犯人の正体や動機に迫っていく展開は結構楽しめました。終盤の二転三転していく犯人捜しの展開も楽しめました。まあ、犯人は最初から怪しいなと思ってた奴だったけど。
ダグを殺したのは犯人の供述やラストでジェイソンの前に現れるあいつを見る限り本物のトレバーなのかな?ダグが殺されるシーンは誰もいなかったはずの部屋で後ろから矢で撃たれてたから妙だなとは思ったけど。保安官はトレバーなんて人物はいないと言ってたけど、伝説として語られるうちにトレバーが実体化したのかな?そこまで考えてないと思うけど(笑)続編の最後に出てきたのも本物のトレバーなのかな?
キャンプスラッシャーとしてはホラー感やスプラッター描写は無いですが、「13日の金曜日」とは別物の推理サスペンス物としては割と楽しめました(といっても推理要素も大したことはないですが)