ゆう

縞模様のパジャマの少年のゆうのネタバレレビュー・内容・結末

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

まさか、まさか、そうはならないよね…と、心ザワザワしながら観たラスト。衝撃過ぎて涙も出ない。胸が締め付けられる。

戦争とはそういうこと。

そんなやるせなさしか、全編通して感じられなかった。

ホロコースト作品や戦争の作品は、いくつか観ている。実話であってもなくても、史実をもとに描かれている作品には、戦争の愚かさや醜さに恐ろしくなり、平和を希求する気持ちでいっぱいになる。

時々、戦争を美化した作品に出会うとガッカリするが、本作は真逆。これでもか、と、戦争の無惨さ非道さを伝えてくる。

ブルーノの吸い込まれそうな青い目と、純粋無垢な心が切なすぎた。優しく無垢だからこそ起きた悲劇。

因果応報なのか。誰を責めたらいいのか。ブルーノと同じように、尊いユダヤ人の命も数えきれないくらいなくなっていった悲劇。

せめてもの救いは、ブルーノとシュムールの繋いだ手。

「ジョニーは戦争へ行った」以来の衝撃で、心抉られる反戦映画だった。
ゆう

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