シンタロー

縞模様のパジャマの少年のシンタローのレビュー・感想・評価

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
4.2
第二次世界大戦下のドイツ。ナチス将校の父の昇進により、一家で田舎の殺風景でいかめしい家に引っ越してきた8歳のブルーノ。探検好きのブルーノは窓から見える縞模様のパジャマで作業する人達に興味津々。退屈過ぎて、裏庭から奥の森へ探検に出たブルーノは、有刺鉄線の柵の向こうに居る同い歳のシュムールと出逢うのだが…。
ホロコーストの悲劇を描いた作品は多々ありますが、本作を観たときのショックはいまだに忘れられません。というのも、ナチス側の少年とユダヤ人の少年の友情物語だろうと、勝手に思っていたから…。きっと二度と観たくないと、思う方がいても仕方がないと思うのですが、個人的には世界中の子供達に観てもらいたい作品。壮絶な歴史史実の絶望、恐ろしさを実感していただきたいし、教訓にしてもらいたいと願っています。
監督は「ブラス!」でUKブームを牽引したマーク・ハーマン。入魂の作品となったのか…以後、作品は発表されていません。主演の少年ブルーノを演じたのはエイサ・バターフィールド。彼の映画と言っても過言ではないと思いました。透明感と繊細な演技が秀逸。成長後も活躍中ですね。シュムール少年役のジャック・スキャンロンの初々しく純粋無垢な佇まいも素晴らしかったです。子役って、実はそんなに好きじゃないのですが、この二人には脱帽です。あとはヴェラ・ファーミガ!ホラークイーンとしても知られる人気女優で、もちろん自分も好きですが、お芝居いいですね。このオーバーアクトがツボです。
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