HAYATO

縞模様のパジャマの少年のHAYATOのレビュー・感想・評価

縞模様のパジャマの少年(2008年製作の映画)
4.2
2024年110本目
「良い映画だけど、2度と見たくない映画」でよく名前が挙がる作品
『ブラス!』のマーク・ハーマン監督が、第二次世界大戦下のドイツを舞台に、強制収容所の柵越しに友情を育む無垢な2人の少年を描き、世界的ベストセラーとなった同名小説を映画化。
ある日、ユダヤ人強制収容所の指揮官を父に持つ少年・ブルーノは、有刺鉄線で囲まれた風変わりな農場を見つける。そこで縞模様のパシャマを着た少年・シュムエルに出会い、次第に心を通わせていくが……。
『ハリー・ポッター』シリーズを手がけたことで知られる名プロデューサー・デヴィッド・ハイマンが製作。
ブルーノ役のエイサ・バターフィールド、シュムエル役のジャック・スキャンロンのほか、『死霊館』のヴェラ・ファーミガ、『博士と彼女のセオリー』のデヴィッド・シューリス、『ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語』のルパート・フレンドらが出演。
戦争の残酷さ、ユダヤ人差別、そして人間の愚かさを、8歳の子供の目線を通して描いているため、子供の純粋な心と残酷な現実のギャップに深く心を揺さぶられる。
ラストシーンは、『ライフ・イズ・ビューティフル』に匹敵するあまりに悲痛なもので、大きな衝撃を受けた。
本作の収容所所長の家族がユダヤ人虐殺の実態を把握していない設定に対する批判があったらしいが、これは事実に沿っているそうでそれがとても意外に感じた。まだ見てないけど、あらすじを見た限りでは『関心領域』の物語に通じる部分があるのかな。
映画音楽好きの自分としては、今は亡きジェームズ・ホーナーが音楽を担当しているのが胸熱だった。
なるべく元気な時に見ることを推奨したい作品。
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