シンタロー

結婚しない女のシンタローのレビュー・感想・評価

結婚しない女(1978年製作の映画)
3.0
ポール・マザースキー監督×ジル・クレイバーグ主演作。
ニューヨークの画廊で勤めるエリカは、ウォール街で働くマーティンと結婚16年目。15歳の娘パティと平穏に暮らしていた。ある日、エリカはマーティンに、1年前から若い女教師と交際していて、一緒に暮らしたいと告白され、大きな衝撃を受ける。娘と二人新生活を始めようとするものの、怒り、孤独感、欲求不満、将来への不安に次々と襲われる。仲良しの女友達に愚痴っても情緒不安定な状態は変わらず、セラピストのアドバイスを受けて、新しい出逢いを探すのだが…。
70年代後半から女性の離婚、自立、家庭と仕事の両立等々を描いた、いわゆる女性映画が多く登場するようになりました。そんな頃の代表的な作品の1つだと思います。タイトルはインパクトあるんですけどね…現代の自分の収入だけで自立して生きていける"結婚しない女"とは全く違う気がします。夫の裏切りから精神的に破滅した女が、夫以外の男とセックスを重ね、ようやく運命の人と出逢うものの、もう結婚はごりごりっていう…これは女性が観たら共感できるんでしょうか。ビル・コンティの音楽はいい感じだし、70年代のアメリカだから、と言い聞かせて楽しもうと思いましたが、自分にはどうしても合いませんでした。
主演のジル・クレイバーグは本作でカンヌの主演女優賞に輝き、オスカーにもノミネートされて、それこそ当時の女性映画を代表するジェーン・フォンダ、サリー・フィールドみたいなトップ女優になるのかと思われましたが…後にベルトルッチの近親相姦映画主演がこきおろされたのが痛かったのか…埋もれてしまいましたね。まぁ芝居もルックスもダイアン・キートンのバッタもんみたいな感じで、ヌードもたっぷり披露してますが、自分には魅力がわかりませんでした。後半に登場するのがアラン・ベイツ。今回は芸術家役でいつも以上にヒゲモジャですが、やっぱり好きだなぁ。眼差しと声がなんともセクシーなのに、英国人らしい品もあるという稀少な役者です。
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