けんたろう

ル・アーヴルの靴みがきのけんたろうのレビュー・感想・評価

ル・アーヴルの靴みがき(2011年製作の映画)
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【2018年12月5日の記】
靴磨いてたら友達増えたおはなし。

話のテンポが良すぎてちょっとシュール臭い。
口数の少ない奥さんの顔もなぜだか面白く感じるし、たぶん狙ってるんじゃないかと思う。

フレンチなオシャレ音楽に度々起こるシュールな画。近所のいつもの人とのふれあいに、「イヤーな奴が…」ていう展開。
…好きなものが詰まりまくって俺の頭はキャパオーバー🤯

そして、明るい光の輝き方がフィルムだと美しいなぁて思った。
ここはフィルム上映ばっかりしてるぽいし、またもやいい映画館に出会えた😊


【令和五年十二月三日の記】
ユーモラスで、ハートフルで。滑稽で、然し愛らしく。
あゝ堪らなく。堪らなく好きなんである。
カウリスマキの視線は、何時だって冷たく、遠くから、然し最高に優しく温かい。

追はるゝ立場の移民を救ふ者が、“靴磨き” といふ社会の下級の者であるのも更に最高である。

チャップリンと小津を継承せし、最もなる映画人。御存命の映画監督のなかで、私しが最も尊敬し、信奉し、然うして憧憬したる御仁。

新作『枯れ葉』の公開に合はせて寄せたコメントが亦た最高に好きである。今年の師走は、楽しみなことが多い。



①2018年12月4日 シネマブルースタジオ 35mmフィルム上映
②令和五年十二月二日 ユーロスペース 2