りょうすけ

最後の人のりょうすけのネタバレレビュー・内容・結末

最後の人(1924年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「最後の人」

高級ホテルのドアマンが、高齢を理由に職を下されるが、会社への長年の貢献を理由に同ホテルのトイレ清掃を任されるという話。ドアマンとしての誇りを持ち、誰からも愛される人物だったが、職を下され、自身と誇りを無くしてしまった主人公。「そこまでやる気無くなっちゃう?」と思うほど、仕事に意義を見出せなくなってしまう様が見てい辛い。また、主人公がドアマンで無くなってしまったことに対し、家族や近隣住民は落胆し、嘲笑う。あまりにも希望を見出せない話だから制作者が自ら「ありえない」というほどの展開がラストに用意されている。これを実際の出来事として捉えるも、主人公の走馬灯のように捉えるも良しだと思う。
極限まで字幕を出すことなく、巨漢のドアマンを演じたエミール・ヤニングスの演技に全てを任せた演出は「真のサイレント映画」と言えるだろう。
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