最初に「イージー・ライダー」のようなバイクシーンがあり、見た目はホームレスなのだが大富豪ハワード・ヒューズが自損事故で倒れている。それを助けたのがこの映画の冴えない男の主人公。当時のアメリカ人はともかくこのエピソードを知らないと理解に苦しむ映画だ。
お気楽アメリカ人の話で、主人公のメルビンは妻には逃げられるし、生活はどん底の男なんだが幸運をつかむ話。妻がハチャメチャのじゃじゃ馬というようなアメリカ娘で、欲望の資本主義を絵にかいたようなストーリーなのだが、最後はメルビンにもハワードの遺産が転がり込んでハッピーエンドになる。
実話にしても出来すぎの退屈な話でけっこう寝ていた。アメリカン・ニュー・シネマの香り漂う作風で、イージーライダーとか真夜中のカーボーイとかの世界。西部の砂漠地帯の閑散とした風景からいきなりネオンの街が現れてくるそんな6 0-70年代頃のアメリカだろうか?ビート・ジェネレーション世代というか、欲望のまま突っ走るのは妻の方でアメリカを体現しているような女性だった。最初のホームレスの爺さんの存在がいまいちわかりにくかったように感じる。