まぴお

くまのアーネストおじさんとセレスティーヌのまぴおのレビュー・感想・評価

4.0
【相容れない種族間の友情】

絵本くまのアーネストおじさんシリーズが原作。
絵本好きなら「アンジュール ある犬の物語」の原作者といえば
わかるかもしれない。
第86回アカデミー賞長編アニメーション部門にノミネート。
同年ノミネート作品には「アナと雪の女王」と「勝ち立ちぬ」があります。


原作者のガブリエル・バンサンはベルギー生まれの女性作家。
子宝に恵まれることがなく姪との暮らしがモチーフになっているそう。
幸せや喜びの気持ちが作者の温かい人柄がアニメから伝わってくる。
そして美術学校で培った線描が
ジブリ的な世界観と繊細な流れるような描画と動きが重なりとても美しい。

貧乏なくまアーネストと孤児の小さなネズミセレスティーヌの本来つながることのない種族と出会いと友情。

ふたりがふたりであること。
そしてふたりが互いに想いあい、なくてはならない存在であるシーンが
本当に切なくてぐっとくる。「ズートピア」や「あらしのよる」や「 おまえうまそうだな」でもそうなんだけど相容れない種族間の友情ってぐっとくる。

水墨画のような空間を意識したデッサンは見る人によりたくさんの想像を創り出す。
あったかい気持ちになれるので親子でどうぞ。

598本目
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