M

救命艇のMのレビュー・感想・評価

救命艇(1944年製作の映画)
3.9
小さな救命艇を舞台に繰り広げられる、非常に濃密な密室会話劇。終始舟の上だが退屈はしない。極限状態の人間達のモラルと怒り、法の間で揺れ動く彼等の姿は何処か滑稽にも見える。


終盤、やっと助かるのかと思ったのも束の間、
交戦に巻き込まれる皮肉。更にまたドイツ兵を救助してしまう皮肉。
何度も繰り返し訪れる災難は不条理劇の様でもあった。
M

M