このレビューはネタバレを含みます
魚雷を受けて沈没した英国貨物船からの生存者たちが、次々とコニーの乗った救命艇に辿り着く。
そこへ、ドイツ兵士が助けを求めて救命艇へ泳ぎ着く。
さて、ドイツ兵士を乗せる?乗せない?
乗せておいて、捕虜として軍に引き渡すことが多数決で決まるのだが...。
ストーリーの展開と共に、
このドイツ兵士が、
実は船長で魚雷発射の命令を出した奴。
実は英語が話せる。
実はコンパスを隠し持っていた。
実は水や食料を独り占めしていた。
水を隠し持っていることを知ったガスを海に突き落とし見殺しにした。
...というトンデモナイ奴だったことが判明。
もうダメかと思われた時に、ドイツ軍の補給船が目の前に。
捕虜になることを覚悟した面々だが、突如現れた英国軍艦の砲撃を受けてドイツ軍補給船は沈没。
助かった...と安堵した面々の救命艇に、手をかけたのは...若いドイツ兵士。
Uボートの船長は狡猾だったが、この若いドイツ兵士は手に銃を握っていた。
同じことを経験し、同じものを見聞きし、同じ状況に身を置いた時に、一人一人がどう考えて、どう対処するのかが丁寧に描かれていて面白かった。
非常時には、本当の自分が現れるんだな。