ノーベル文学賞を受賞したアメリカの文豪スタインベックの小説が原作だとは知らなかった。
スタインベックが原作だと知れば、所々にユーモアや深い科白が散りばめられていたのが納得できる。
興味深かったのは…
語らずとも語りかけてくる演出が面白い。さすがですヒッチコック大先生。
沈没した船、命からがら辿り着いた救命艇。乗り合わせたのは数人の男女、そして招かれざる客。
船上に漂う疑心暗鬼
不気味な悪役…
第二世界大戦終結間際の1944年公開のヒッチコックによるモノクロ映画で、Uボートに沈められた輸送船の生存者達が救命ボートという閉鎖空間で繰り広げる愛憎劇です。
極限状態に置かれた人間の性(さが)をヒ…
ノーベル賞作家ジョン・スタインベックの原案を巨匠アルフレッド・ヒッチコックが手がけた海洋サスペンス。もしこれが戦時中でなければ、ヒッチコックはこの映画をもっとサスペンスフルな傑作人間ドラマに仕上げて…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
生き残った人々と限られた食糧、水。
極限すぎる状態に、昔観た白鯨を思い出した。
最初は全員助かろうとするけれど、
徐々に本来の醜い部分が見えてくる様がなんとも面白い。
CGもない中で、スミスの片脚…
ヒッチコック映画って知らずに見てオープニングでへぇほお。
客船がUボートに沈められてその救命艇に乗り合わせた数人。ジャーナリストのいけすかないおばちゃんと機関士とスタンリーとリットンハウスと看護師…
・煽り立てる音楽に沈む煙突というオープニングから否応なく気分を煽られる。クローズドシチュエーションで全編通して弛緩した部分が全くないのは見事。
・時代的なものもあるのだろうけれど、露悪に走らない品の…