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ラッチョ・ドロームのmhのレビュー・感想・評価

ラッチョ・ドローム(1993年製作の映画)
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音楽というくくりでロマ民族の歴史をたどる。セリフがほぼないという野心的な試みのドキュメンタリー。
インドの旋回舞踏にはじまり、エジプト、トルコ・イスタンブール。
ルーマニアのあたりは同監督作「ガジョディーロ」そのまま。(で、個人的にはこのあたりが一番楽しかった)
たどたどしいステップを踏む少年と、悲しみの中にいる母親。線路の向こうにはロマのビックバンド。ハンガリーのパートは、そのままミュージックビデオにしてほしい完成度。
スロバキア、フランス、最後はスペインのフラメンコで締めくくる。
「ベンゴ」にも登場した圧倒的歌唱力のフラメンコシンガーはLA KAITAというかたらしい。ようつべにいっぱいあった。
聖サラは知らなかった。ロマの守護聖人なのか。へー!
これはトニー・ガトリフのロマ三部作の二作目で、一作目は「Les princes (1983)」で、二作目が「ガジョディーロ (1997)」とのこと。これも初めて知った。一作目は日本語訳版出てないっぽい。話題にならずに消えた作品が、「ラッチョドローム」「ガジョディーロ」の成功によって掘り起こされた形のようだ。
見たいなー。というかいま振り返ると、「ガジョディーロ」がめちゃくちゃ良かったな。
ロマの音楽は、演奏者のファッションや独特な楽器含めて絵になっているので、聞いてるだけ100%伝わらないな。もっとも、本来は参加してこそ100%と言えるんだろうけど。
これも良かった。
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