ねぎおSTOPWAR

SPY リー・チョルジン/北朝鮮から来た男のねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

4.2
チャンジンさん映画。
チャン・ジンさんはチャ・スンウォンさん主演で3作(「拍手する時・・」「MySon」「ハイヒールの・・」)撮っていて基本自身で脚本を書く方。そして編集はキム・サンボム+キム・ジェボムに依頼することが多いです。

その彼が1999年、「シュリ」「JSA」の前に製作していた北朝鮮のスパイが主人公の話です。

ストーリーの背景になっている「だよねー」というような部分はそれから20数年経っていてもドキュメンタリーのようにリアルに迫ってきます。
彼独特の真面目なんだけどスレスレで笑わせてくるテイストは1999年時点にもあり、安心して観ることが出来ました。
タイトルにもある主役リー・チョルジン(ユ・オソン)は命を賭けて韓国の海辺に辿り着きますが、同じくSPYのオ先生との待ち合わせ場所に向かうタクシー内でタクシー強盗に遭い、なんとSPYなのに拳銃や資金や諸々を奪われてしまうところから始まります。ここからね、「なんだかどっちの方が酷いんだ??」って不思議な気持ちに陥ります。
オ先生の娘ファイ(パク・チニ)とはいったいどうなるのか!?
任務は果たすことが出来るのか!?

・・考えどころはたくさん散りばめられていて、これは風化しない映画だと思います。

チャン・ジン映画って華やかではないし、多額予算を投じた大作ではない。
社会問題・・というべきか身近な問題を扱いつつ、皮肉も交えながらいつの間にか心にじわーっと沁みる作品ばかりなので、わたしはとても好きなんですよねー。
使う役者もチャ・スンウォン、ユ・オソン、チョン・ジニョン、シン・ハギュン・・と、黙っていて男の哀愁が漂う人たちなのでこれもお気に入り‼️


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