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帝都物語のぱのレビュー・感想・評価

帝都物語(1988年製作の映画)
3.0
加藤保憲だけがひとり歩きしてる感のある帝都物語。
登場人物は完全オリジナル(平将門や安倍晴明などと関係はある)もいる一方で渋沢栄一、幸田露伴、寺田寅彦、森鴎外などの高校の日本史の教科書に出てくるような面々もいる。日本史オールスター的な面もあり、そこだけでちょっと面白い。そして、よくこれを実写映画化しようとしたなと強く感じた。

ただ、内容的にはあまり自分にはハマらなかった。設定も面白いし、加藤保憲というキャラも魅力的だ。だが、もっと内容を掘れたのではないかと思えてしまった。原作を読んでいれば違ったのかもしれないが、加藤がなぜ帝都を崩壊させようとしたのかもいまいちよくわからなかったし、土御門との関係性もよくわからない。そもそもなんで軍人の格好してるんだろうか。色々と疑問が尽きない。

原作読めという話かもしれないが…

幸田露伴が魔術に精通してる扱いなあたりとか、『文豪ストレイドッグス』とかに影響与えてるのかなとかちょっと思った。

ただ加藤の式神と戦う學則天の姿は涙なしでは見られなかった。あそこがこの映画一番の名シーンであろう。
ぱ