極黒の女子中学生

帝都物語の極黒の女子中学生のレビュー・感想・評価

帝都物語(1988年製作の映画)
3.0
当時の銀座や浅草を再現した広大なセットやエキストラの衣装は趣向が凝らされている。登場する式神や鬼は少し陳腐に見えたが、腹中虫を口から吐き出すの気色悪さは見事。
二宮金次郎像越しに黒田茂丸と辰宮由佳理が会話するシーンや、桜が吹雪く神田明神の参道にごった返す群衆には心を掴まれた。

トンネルの開通工事を邪魔する鬼を退治するために、西村真琴が人造人間「學天則」を開発するのだが、中にダイナマイトを大量に入れて特攻させる気満々なのには笑わされた。
しかし、最期は意思のようなものを持ち始め、身を挺して西村を守ろうと奮闘する姿に不覚にもホロリとさせられた。